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図書情報センター

2020年教員おすすめ本

健康栄養学科 フードビジネス学科 情報メディア学科

2020年に教員が学生に読んで欲しい本として紹介した本です。

健康栄養学科スタッフがおすすめする本

女子栄養大学栄養クリニックの糖尿病バランスレシピ

栄養学の研究で知られる女子栄養大学内に併設されている女子栄養大学栄養クリニックのノウハウや糖尿病の基礎知識をわかりやすくまとめた一冊です。この本には主菜・副菜の組み合わせが自由に選べる337のレシピが掲載されています。ハンバーグ、から揚げ、デザート等、糖尿病の食事ではあきらめなくてはいけないかと考えていたメニューが自宅でも簡単に作ることができます。

【紹介者】伊藤 誌小里

1日350gを手軽においしく!野菜のとり方早わかり

お馴染みの外食メニューや惣菜の野菜の量と栄養データを、すべて写真入りで収載しています。さらに、美味しく手軽に出来る手作り野菜おかず145品、冷凍カット野菜の活用術、さまざな野菜の栄養と重量も紹介されており、カタログ式で知りたいときにさっと引けて便利です。普段自分自身が食べている料理にどの程度の野菜が含まれているかを視覚的にも確認できるため、是非手に取って自分の食生活の見直しに活用してみましょう。

【紹介者】川内 将也

栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして? 1 第3版  基礎栄養学

新米栄養士と物知りトマトの楽しい会話を読むだけで、栄養学の基礎知識がどんどん身につく人気シリーズの本です!全部で6巻あります。1巻は「基礎栄養学」の内容で、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルについて解説されています。
読みやすく理解が深まる内容なので、栄養学初心者の1年生から国家試験対策真っただ中の4年生までオススメできる本です!

【内容】
消化・吸収のしくみ / エネルギーと糖質の代謝 / 脂質の代謝1 / 脂質の代謝2 / たんぱく質の代謝 / 脂溶性ビタミン / 水溶性ビタミン / 多量ミネラル / 微量ミネラル / エネルギーの必要量

【紹介者】北川 絵里奈

栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして? 2 第3版 人体の構造と機能/臨床栄養学 1

2巻は「人体の構造と機能/臨床栄養学」の内容で、重要疾患について分かりやすく解説されています。NSTからがんの成り立ち、クローン病、肝硬変、COPDなどの重要事項が網羅されています!臨地実習で病院へ行く前などに本書でさらっと復習してみてはいかがでしょうか?

【内容】
病院での業務って? / 栄養管理とは / NST/栄養補給法 / 嚥下のしくみ / 悪性腫瘍(がん) / 胃がん切除と術後のケア / 炎症性腸疾患 / 肝臓のはたらきと肝炎 / 肝硬変 / 呼吸のしくみ/COPD

【紹介者】北川 絵里奈

栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして? 3 第2版 人体の構造と機能/臨床栄養学 2

3巻は「人体の構造と機能/臨床栄養学」の内容で、管理栄養士にとって最重要といえる糖尿病と慢性腎臓病(CKD)について徹底解説されています!

【内容】
1型糖尿病 / 2型糖尿病の成り立ちと治療 / 2型糖尿病の悪化防止 / ホルモンのはたらきと甲状腺疾患 / 腎臓の構造と機能/ネフローゼ症候群 / 慢性腎臓病(CKD) / 透析療法 / 骨代謝とビタミン,ミネラル / 感染症

【紹介者】北川 絵里奈

栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして? 4 第2版 人体の構造と機能/臨床栄養学 3

4巻は「人体の構造と機能/臨床栄養学」の内容で、臨床現場・国試で頻出の高血圧や食物アレルギーを中心に、わかりやすく解説されています。

【内容】
心臓のはたらき / 虚血性心疾患 / 心不全 / 高血圧の概要と治療 / 血圧調整 / 副腎の生理と疾患 / 高尿酸血症と痛風 / 血液の役割/貧血 / 免疫の基礎 / 食物アレルギー / 脳神経の概要と疾患

【紹介者】北川 絵里奈

栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして? 5 第2版 応用栄養学

5巻は「応用栄養学」の内容で、ライフステージ別栄養ケア・マネジメントやスポーツ栄養学についてわかりやすく解説されています。

【内容】
月経周期 / 更年期障害 / 神経性やせ症 / 妊娠期の生理 / 妊婦の栄養管理 / 新生児期~幼児期の生理と栄養 / 学童期・思春期の生理と栄養 / スポーツと栄養 / 肥満とメタボリックシンドローム / 生活習慣の改善と栄養ケア / 加齢と変化(総論)
老年症候群/廃用症候群 / 骨粗鬆症

【紹介者】北川 絵里奈

栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして? 6 第2版 給食経営管理論

6巻は「給食経営管理論」に関する内容で、衛生管理や大量調理の特徴など、給食経営管理に関する内容について広く解説されています。国試対策はもちろん、給食施設での実習や就職後のことを想定して読んでみるのもオススメです。

【内容】
特定給食施設の定義と目的 / 衛生管理 / 食中毒 / 大量調理のポイントと生産管理 / 発注と在庫管理 / 栄養・食事管理と食事摂取基準 / 給食のシステムと組織・人事管理 / 会計・原価管理 / 品質管理とマーケティング / 学校給食 / 危機管理

【紹介者】北川 絵里奈

腸!いい話 : 病気にならない腸の鍛え方

近頃、腸内フローラ、腸内細菌が注目されていますが、読後はヒトにとっていかに腸が大切か、腸は想像以上に大事な役割を担っていることに納得させられます。著者いわく、「腸が体の調子を決めていると言っても過言ではない」と。知られざる腸の働きについて、多くの知識が得られ、メタボや糖尿病予防について深く考えるきっかけになりました。

【紹介者】國友 宏渉

栄養素キャラクター図鑑 : たべることがめちゃくちゃ楽しくなる!

子どもに親しみやすいキャラクターを用いて、栄養素の働き、含まれる食材、組み合わせの良い栄養素が初心者の方にもわかりやすい説明とイラストで書かれています。子どもから大人まで「栄養素」について楽しんで読むことができ、栄養の知識を養いながら今後の生活に活かすことができる本だと思います。

【紹介者】高橋 侑生

「健康食品」ウソ・ホント : 「効能・効果」の科学的根拠を検証する

日々健康ブームが加速し、特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品が多く販売されるようになりました。しかし、果たしてその効果は期待していいものなのか。健康食品のウソ・ホントを科学的根拠をもとに検証した本です。テレビコマーシャルやパッケージに騙されないためにも、日常生活における一つの知識として活用できる本です。

【紹介者】中村 秀貴

味のなんでも小事典 : 甘いものはなぜ別腹?

「鼻をつまむと味がわからなくなるのはなぜ?」「80℃のお風呂には入れないのに、なぜ80℃のお茶は飲める?」といった味に関する普段疑問に思っていたことや疑問に思ってもみなかったことが全部で84種類の項目に分けられ紹介されています。説明もわかりやすく、簡潔に興味を引く内容で書かれているので、味覚に興味がある人が最初に読むのにお勧めの一冊です。

【紹介者】松本 貴哉

日本一の給食メシ : 栄養満点3ステップ簡単レシピ100

小学生や中学生時代、給食の時間は楽しいひとときだったと思います。栄養や美味しさだけではなく、地域の食材を使った地産地消など、食育以外の目的がたくさん詰まっているのが給食です。家庭の味とはまた違う懐かしい給食の味を自宅で手軽に再現してみませんか?

【紹介者】山田 直子

フードビジネス学科スタッフがおすすめする本

本当は”おいしい”フードサービス

本書は、「100年先も顧客に一番に選ばれる会社(ファーストコールカンパニー)」となるために必要な事例を取り上げ、多くの面白い会社や魅力ある商品、あるいは前向きな経営者や素晴らしい数々の構造転換といった成長ドメイン(事業領域)とは何かを提示している。その上で、より多くの食品関連会社がファーストコールカンパニーとなるためには、他社の良い事例を学び、それを自社のビジネスモデルに還元することであると指摘している。

【紹介者】関川 靖

食品産業のイノベーションモデル : 高付加価値化と収益化による地方創生

本書は、食品産業に係るイノベーション論の基礎知識や考え方を修得することを想定している。一般向けの定義では、「イノベーション=発明×普及」と説明され、「発明」や「普及」に係る個別の活動だけが関係していると理解されるかと思われる。しかし、それだけではなく、これらをいかに有用的に組み合わせていくのかも、様々な場面で非常に重要となる。そのため、フードビジネスに携わりたい人にとっては、必読書であるといえる。

【紹介者】相原 延英

鶏卵の品質 : 問答形式で理解を深める 第2版

スーパーに行き百円玉数枚で買うパック入りの鶏卵で、朝食に目玉焼きを焼く。卵の品質と価格に注意し、鶏卵の栄養価、利用法については理解しているはずだが、実は、正直なところ鶏卵についてほどんど何も知らない。そのような人は、卵の発育、親鳥の飼育、卵の品質改良、品質検査、衛生管理について解説した本書をお勧めする。以上のように書くと、難解な学術書のように思えるが、ページをめくると、例えば、ゆで卵の殻をむきやすくするにはどうゆでるか、卵黄を赤くするためにはどのような飼料をニワトリに与えるか、鶏卵の包装容器はどんな材質が良いかなどについて、Q&Aが並んでいる。解説は、実学的であり、かつ、化学的・生物学的である。毎晩1問ずつ読み進められたい。

【紹介者】内田 英伸

水産利用化学の基礎

食品加工学(建帛社第4訂)の教科書によると2000年から2016年にかけ、あらゆる世代の世帯において生鮮魚介の消費割合が低下しているという。値段のはる魚介類の代わりに輸入肉ばかり食べていいのだろうか?外食ばかりして栄養のバランスは崩れないのだろうか。そんな疑問に答えてくれるのが本書である。
難しい化学構造式、実験データ、顕微鏡写真が出ているので、読むのがためらわれそうだ。だが、図だけを俯瞰してゆくと、水産物を素材とした練り製品にどのようなものがあるか、機能性食品にどのようなものがあるか、アレルゲンはエビ・カニだけなのか、赤身の魚肉は魚体のどこに分布するか、異なる魚種の調理やイカを松かさ・かのこ状に焼くためはどのような角度から包丁で切り込むかなどが書いてあるではないか。この本には、将来、魚介類の流通・加工・調理・販売の事業所で働く人が知っておくべき情報が充ちている。難しい化学は読み飛ばせばよい。理解できるところだけを斜め読みするだけで、目から自然と鱗が落ちてくる。

【紹介者】内田 英伸

水圏生化学の基礎

「生化学」の教科書といえば、分厚くどこから読むべきか分からないものが多い。一方、本書はA4版の約240頁とさほどページ数は多くなく、また、他の生化学書にほとんど触れられない水産生物に特有な代謝について解説されている。タンパク質・アミノ酸、脂肪酸、糖質、ミネラル、二次代謝産物など一般的な話に加え、海洋生物の重金属蓄積、貝・フグ・藻類・バクテリアの毒、サメ肉のアンモニア化合物、魚のカロテノイドなどのトピックスに興味のある方は是非お読みください。

【紹介者】内田 英伸

食卓の経営塾 : DEAN&DELUCA心に響くビジネスの育て方

ニューヨーク発の”食のセレクトショップ”「Dean&Deluca」を日本で展開するウェルカムグループ代表の書。NYの本家がつぶれてしまった今だからこそ、日本での成功のカギが記されているはず。しかし、以外にも哲学を共有できる「人」との出会いを大切にしてきた。「D&D」で働く、世界中を飛び回るバイヤーも新たなメニューを試作する調理スタッフも、皆「食卓を一緒に囲んでみたい」人たちだとか。食卓を囲むルールが学べるかも…。

【紹介者】河木 智規

成城石井 世界の果てまで、買い付けに。 : SUPERMARKET

年商1000億円・200店舗の”高級食品スーパー”の「成城石井」を支える30名のバイヤーと20名の開発担当者から、11品とともにその秘話が語られている。
3年通い詰めて「パルミジャーノ・レジャーノ」チーズを買い付けに成功した凄腕バイヤーは今の社長。年間120万本売れる「プレミアムチーズケーキ」のプレミアムなレシピのヒミツを語るのは超有名店の元パティシエ。将来、商品開発を目指す人は、この本片手に「成城石井」へ行くことをお勧め。

【紹介者】河木 智規

風神雷神 : Juppiter, Aeolus 上・下巻

‟ノリにノッているアート小説家”の原田マハが手掛ける初の歴史エンタテイメント!
安土桃山時代に実在した天才画家・俵屋宗達とキリシタン天正遣欧使節の少年たちとのバチカンへの壮大な旅を軸に、多くの出会いと数奇な運命がフィクションとノンフィクションを行ったり来たりしながらその世界にのめり込ませる…。
読後、宗達の最高傑作「風神雷神図屏風」を京都国立博物館へ見に行きたくなること必至。他「楽園のカンヴァス」「暗幕のゲルニカ」など原田作品に触れてもらいたい。

【紹介者】河木 智規

茶と糧菓 : 喫茶の時間芸術

お茶の時間は好きですか?この本は、飲み物とちょっとした食べ物で気分転換をする時間って必要だよね?と感じている学生さんにぜひ眺めていただきたい一冊です。まずは、タイトルの『糧菓』ってなんだろう?と思いながら、美しい写真のページをめくってみてください。『糧菓』は著者が作ったことばなので、まだ知らなくても大丈夫です!そして、登場する器、菓子?料理?、そして飲み物の美しさを楽しんでみてください。喫茶は茶道を起源として1000年以上かけて変化してきた日本の飲茶文化です。少し興味を持つことができたら、この本で紹介されている6回の『交種茶会』(これもなんだろう?ですよね!)の解説、それにまつわるエッセーを読んでください。きっと、これからの日本の喫茶について、じっくりと考えてみたくなります。最後に…もしこの本から得た思いを海外にも伝えたいと感じたら、ぜひ、英語の解説も読んでみてくださいね!

【紹介者】田中 明子

どっちつかずのものつくり

自分らしさを表現したいと悪戦苦闘したり、自分の個性ってなんだろうと悩んだりしていませんか?大学生の特権だと思います。そして、今、大学生であるみなさんに、ぜひ、この本を読んでいただきたいと思います。タイトルに含まれる「どっちつかず」は一般的には褒め言葉ではありません。でも、どっちつかずにあれこれやったことも、積み重なれば…?!そんなことを知っておくのも良いと思うのです。著者は、多治見の陶作家(著者が作ったことばなのでまだ知らなくても大丈夫!)でありギャルリストです。前半のエッセーには著者が今も持ち続ける中二の情熱が溢れています。後半は、著者と、古道具坂田の主人・坂田和實、アーティスト・村上隆、音楽家・大友良英、そして、ファッションデザイナー・皆川明の熱い、やはり中二どうしのような、対談です。「著者が工芸の外からの視線が入った仕事を自分の中で消化できた時、…」の一節は、自分らしさや個性について考える今のみなさんの心に響くに違いありません。

【紹介者】田中 明子

はじめてでもきれいに書けるiPadレタリング

この本はカリグラフィーの道具を揃えなくても、iPadで楽しめる方法を紹介しています。
カリグラフィーとは、西洋版書道のようなもので、古くからヨーロッパなどで文字を美しく表現する方法が研究されてきました。最近では、雑誌などで”今年、挑戦してみたい習い事”ランキングでカリグラフィーが首位を獲得するぐらいの人気があります。カリグラフィーはいろいろな書体がありますが、私のおすすめは、カッパープレート体です。ぜひ、この本を活用してカリグラフィーを楽しんでください。

【紹介者】谷口 泉

フランス式おいしい調理科学の雑学 : 料理にまつわる700の楽しい質問

この本は、フランス料理における調理科学の理論を学ぶことができます。調理や科学が苦手な方もイラストがおしゃれでカラフルなので楽しく読み進めることができます。フランス料理は調理技術が必要なため食べるのは好きだけど、調理する事について抵抗がある方は、ぜひ、この本を手に取ってみてくださいね。

【紹介者】谷口 泉

昆虫食と文明 : 昆虫の新たな役割を考える

近年、高タンパク質で、しかも飼育による環境負荷も少ないとして注目を集める昆虫食。無印良品が「コオロギせんべい」を売り出したことも記憶に新しいと思います。
 この本は、「昆虫食」というものに対して様々な角度から、時に真剣に、時にジョークを挟みながらウィットに富んだ文章でもって考察を重ねています。食品としておいしいのか、本当に栄養豊富と言えるのか、といった食品科学的なことから、昆虫生産は畜産に比べて本当に環境にやさしいのかといった畜産学的・生態学的な側面、投資に見合う利益は出るのかといった経済学・経営学的な面から、果ては、昆虫を食べるという行為が倫理的にどうなのかという生命倫理の側面に至るまで、本当に幅広く議論しています。
 「食べる」という行為1つに、ここまで多くの視点から考えるということは、日常そうそう無いと思いますので、ぜひこの本を読んで刺激を受けて見ると良いと思います。

【紹介者】堤 浩一

昆虫食文化事典

昆虫食について、世界ではどのように食べられているのか、どのように昆虫を捕まえてきているかといった食文化的なことから、食味や栄養価、経済効果まで、詳細かつソースの明確な情報が得られる本です。文芸作品の中に出てくる昆虫食のような、雑学的なことまで載っています。情報量は非常に多く有用な本ですが、通読するには少し辛いので、昆虫食について何か知りたいことがあるときに調べるための本と割り切ったほうが良いかもしれません。興味のある部分だけ、開いて読んでみると良いと思います。

【紹介者】堤 浩一

新米姉妹のふたりごはん

ある日突然両親の再婚によって義理の姉妹となってしまった、料理は得意じゃないけど明るく活発な義姉と、料理は得意だけどそれ以外がいろいろ頼りない義妹の、二人の日常を描いた作品です。毎話必ず何かしら料理を作りますが、その過程をしっかり読むと食品学や調理学の復習になりますし、毎回最後に付いているレシピと解説を読めば、さらに勉強になります。
特筆すべきなのは、普段あまりやらないようなこと、変わった調理器具を使ったり、盛り付け方をかわいらしくして写真を撮ってみたり、時には変わった食材を使ったりして、とにかく料理を作ることと食べることを楽しんでいるという点です。
時にはこういう作品から刺激を受けてみるのも面白いと思います。

【紹介者】堤 浩一

日本の美しい色と言葉 : 心に響く和のデザインがつくれる本

全101項目のテーマと合計2597選の配色数が日本の四季や文化とともに紹介されています。写真やイラストの配色デザインから、よりイメージが
ひらめきやすく、色の組合せが如何に無限大で様々な印象に変わるのかを感じることができます。コーディネートやデザインに色は重要な要素の一つ。フードの学生さんに、きっと役立つ一冊です。

【紹介者】中野 愛子

給食のおにいさん

レストランやビストロで腕を揮ってきた経歴を持ちながらも全く土俵の違う小学校の給食調理員として働くことになった主人公。様々な問題を抱えた子供たちの心を給食を通して救っていきます。
高級レストランであっても学校の給食であっても、美味しい食事を届けたいという思いはきっと同じ。
美味しさいっぱいの一冊です。

【紹介者】中野 愛子

フードスタディーズ・ガイドブック

食をテーマとした社会科学、人文科学分野の49冊の本を紹介するガイドブック。「第1章 食と文化・社会」、「第2章 食の歴史」、「第3章 食の思想」、「第4章 食をめぐる危機」から構成される。食研究の幅広い視点を学ぶことができる、おすすめの1冊。

【紹介者】中村 麻理

スイートチリソースレシピwithナンプラー

数多くのエスニック食材を扱うユウキ食品株式会社が監修するレシピブック。各国料理の体験は重要な学習内容だが、食べ歩きなどが難しい状況である。スーパーマーケットで入手できる食材を使って、世界の料理に自らチャレンジすることをおすすめしたい。

【紹介者】中村 麻理

食べたい! 味覚の言語表現への挑戦

美味しい食べ物を食べた時、みなさんはそれを的確に他者へ伝えることはできますか?どのような見た目でどのような味や食感、香りでどのように感動したのか、改めて考えてみると難しいと思います。その食べ物の事をよく知っていないと説明できないし、表現する言葉も幅広く知っておく必要があります。本書では、20種類のシチュエーションがあり、それぞれ思い出に残っている美味しい食べ物について語られています。その食べ物を食べる時の状況や美味しさが分かりやすく伝わってくるので、読んでいて「食べてみたい!」という気持ちになる1冊です。

【紹介者】宮島 彩

「おいしさ」の錯覚 : 最新科学でわかった、美味の真実

私たちが食べ物を食べて、おいしい、好き、好きではないなど反応を示すためには、その食べ物の味や香りだけでなく、様々な要因が関わっていてます。食べ物と人間の反応の関係について研究した結果が分かりやすくまとめられている1冊です。この1冊を読むことで、幅広い視野で「おいしさ」について考えられるようになると思います。

【紹介者】宮島 彩

その調理、まだまだ9割の栄養捨ててます!

この本では、調理の仕方一つで摂れる栄養が違ってくるということが分かります。食材を最大限に生かせるような調理方法を知識として身につけておくと、調理もより楽しくなっていくのではと思います。

【紹介者】山田 真衣

はたらく細胞

体の中の細胞を擬人化した漫画です。
人体の構造というと難しく考えてしまいますが、様々な個性的なキャラが出てきてサクサクと読めてしまいます。
勉強した上で読むと人体の構造について理解がより深まると思いますし、詳しく分からない場合も楽しく読める1冊です。

【紹介者】山田 真衣

売上を、減らそう。 : たどりついたのは業績至上主義からの解放

飲食業界はブラックと言われている。それは人手不足で、その穴を埋めるために過重労働を強いられ、それにもかかわらず、賃金が上がらない。しかし、佰食屋で働く従業員にとって目標はたったの一つ「一日100食売ること。そしてそのなかで、来られたお客様を最大限幸せにすること。」である。たどりついたのは終わりのない「業績至上主義」からの解放であった。一点集中特化型のビジネスモデルを知ることができる。

【紹介者】吉田 洋

フードテック革命 : 世界700兆円の新産業「食」の進化と再定義

世界で巻き起こるフードイノベーションの全体像やフードテックがなぜ熱いのかをつかむきっかけになる。フード・イノベーション・マップはその参考になるだろ。各章に、キーパーソンへのインタビューが掲載されていて、生の声に触れられる。また拡大したコロナ渦の影響も取り上げ、with/after コロナ時代の世界の食はどう変化してゆくのか、その方向性を探っている。

【紹介者】吉田 洋

「調理は、経験則やセンスに基づくものではなく、サイエンス(科学)に裏付けられ、 多くの人が失敗せずに楽しめるもの」に向け、「食」に係わる広範な分野のイノベーションを「フードテック」と理解されたい。背景には、人々の心身ともの健康や食糧不足、廃棄食材、人口増加、天然資源の枯渇等々多くの社会問題への喫緊の対応が求められているから。食品製造・商社・家電メーカー・農業・ロジスティックス・IT関連へ身を置く人にとっては”必読の書”と思い、将来目指す方向性を見つめなおす意味でも読んでもらいたい。

【紹介者】河木 智規

情報メディア学科スタッフがおすすめする本

【紹介者】吉田 友敬

入門メディア・コミュニケーション

報道(ニュース)を通じて我々は世の中で起こっていることを知ることができるし、それらの出来事をどう評価しいていいか指針を得ることができる。
しかし、インターネットおよびSNSが普及した現在、不確かな情報が大量に流通し、報道の役割も徐々に変わってきている。
そのような環境の中で、我々はどのような態度で報道に接するべきなのか、示唆を与えてくれる良書である。

【紹介者】栗林 芳彦

ScratchでAIを学ぼう

強化学習アルゴリズムは、知らない土地を効率よく探索し、報酬をもらえる目的地への道順をすばやく見つけることにたとえることができます。本書の4章に記載されている最もシンプルな強化学習は以下の通りです。出発点から左右2つの向きに進むことが可能な状況で、学習者はどちらかに進んだ後、ある確率で一定の報酬をもらうことができ、左右それぞれに報酬をもらえる確率が、例えば「左の報酬の確率>右の報酬の確率」と設定してあります。
このとき、報酬目当てに今までの経験から確率が大きそうな向きに進む行動と左右どちらがより大きい確率かを調査するためにランダムに進むという行動を適切に混ぜて、報酬をもらえる確率が大きい向きを速やかに見つけるための強化学習アルゴリズムを設計できます。
本書では上記の1段の強化学習の解説の後、5章で2段の強化学習に一般化し、すぐには報酬をもらえない状況での最適な行動指針の計算法を求めています。さらに、より一般的な状況で使える強化学習を6~7章で解説しています。このようにシンプルな強化学習から一般的な強化学習へと無理のない解説がなされており、しっかりと理解しながら読み進むことができます。また、プログラミング言語「Scratch」で実装した強化学習のプログラムをすぐ実行できるように配慮されていますので、理屈だけではわからないときに強化学習の振る舞いを観察することも可能です。AI・人工知能を学ぶ際のきっかけとして本書をお勧めします。

【紹介者】田近 一郎

ファシリテーション入門

ファシリテーションとは、集団による問題解決、アイデア創造、合意形成、教育・学習、変革、自己表現・成長など、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きのことを言います。ファシリテーションのメインの役割には、情報や意見などの内容、コンテンツではなく、進行や関係といった過程、プロセスを舵取りするところにあります。このスキルは、学内での活動はもちろんこと、就活でのグループワークや社会に出てからもきっと役に立つでしょう。この本では、その基礎理論と実践スキルが丁寧に紹介されています。

【紹介者】彦坂 和里

あるあるデザイン

この本は読み物ではありません。デザインでよく使われる手法を、豊富な作例とともにワンフレーズで紹介しているちょっと変わったレイアウトフレーズ集です。「アーチってすてき」「ギリギリカツカツ」などのキャッチーなワンフレーズとともに、どこかで見たことあるような、デザインパターンあるあるが紹介されています。デザイナーを目指すためにデザインの引き出しを増やしたい、学内の活動でもっとおしゃれな印刷物を作りたいなど、何かを作る人にとって手元に置いておくと便利な一冊です。

【紹介者】彦坂 和里

なんでもPythonプログラミング : 平林万能IT技術研究所の奇妙な実験

Python というと AI関連分野でよく使われているため、興味をもっている人がいると思います。しかしAIに限らず、プログラミング言語を駆使して何か楽しいことをしてみたいと考えている人はもっと多いのではないでしょうか。そういう人にこの本はお勧めです。コンピュータ本体だけの利用に留まらず、スーマトフォンなどを周辺機器(センサー)として利用した科学実験的な内容が満載です。特に注目すべきことは iPadでのPython言語環境である “Pythonista” の解説があることです。Pythonistaは “Codea”と並び、iPadの高機能言語開発環境として有名です。しかし知る限り、Pythonistaについて解説した本はこれだけです。iPadの高機能言語開発環境の利点として、手軽にいつでもどこでも、センサーを活用したプログラミングが可能なことです。それはPythonistaのサンプルプログラムを見ても想像できるのですが、何か面白いアプリケーションを作ろうとすると、解説情報が少なく苦労します。どこでもプログラミングにチャレンジしたいと思ったら、ぜひこの本を手に取ってみてください。

【紹介者】本多 一彦

Scratchではじめる機械学習 : 作りながら楽しく学べるAIプログラミング

現在ビジュアルプログラミング環境であるScratchの解説書を多く見ることができます。その中でAIを学ぶために特化した本もいくつかあります。この本では、はじめにこの本のために開発された拡張機能や既存のAIライブラリを利用したAI体験を行います。そして4章で機械学習の理論的基礎をしっかりと学びます。最後に遺伝的アルゴリズムを用いて、課題をまさに From Scrach (最初からの意味)で解決していきます。遺伝的アルゴリズムは有名なアルゴリズムで、様々な分野で応用されています。したがって学ぶことに意味があるアルゴリズムなのですが、学ぶための教材が用意できても、プログラミングや実行結果を可視化する作業で挫折してしまうことがあります。今となっては、Scratchが子供のためだけのプログラミング環境でないことは当然かもしれませんが、それを超えて目的に達するための着実な手法と考えてもよいのではないでしょうか。

【紹介者】本多 一彦

日常らしさ

壮大な景色や風景がそこに描かれているわけではない、美しいモデルを特別な技術で撮影しているわけでもない。でもなぜだかハッと見惚れてしまう、そんな「あたりまえ」の写真に不思議と視線は惹きつけられる。なぜなのだろうか。
 安村崇の「日常らしさ」というタイトルの写真集は、そのタイトルが指し示すように、誰もが知っている日常の身の回りにあふれている物や状態を写真で記録した写真集だ。つまり、「あたりまえ」のようにみんなが知っているはずのものを、写真として記録している。しかし、あらためて「日常」を写真で確認すると、はたしてこれは本当に私たちの暮らしの中にある日常なのかと感覚が揺さぶられてしまう。なぜなら、私たちの日常は動きの中にあり、写真のように静止したりはしていない。立ち止まり、物を凝視するということよりも、動作の中で流れるように、まるで物の輪郭をたどるかのようにただ見過ごすだけなのだ。私たちの日常は、この無数の見過ごされたものたちの連続で形作られ、「あたりまえ」と知ったふう、分かったふうになっていることがほとんどなのではないだろうか。この写真によって「日常」を再確認するとき、色・形・大きさ・バランス・模様・配置・数・デザインなどの秀逸さ、美しさ、おもしろさ、不思議さ、をたくさん発見することができる。あたりまえのように知っていたはずなのに、分かっていたはずなのに多くの知らなかったことを発見することができる。知っていると思い見過ごしてしまっていること、分かったつもりになっていることの中に、しっかりと考え、自分の経験に結び付けていくような大切なヒントが多く隠されているのではないだろうか。
 この写真集以外にも、芸術作品には複眼的に角度を変えて物事を捉えることで、新しい考えと結びつき、あたりまえと見過ごしてた日常を更新する作用がある。できることならより多くの表現に触れ、創造的に考え、新しい発見をたくさんして欲しい。

【紹介者】八嶋 有司

自分は何て愚かなのだろう。なんとなく しんどい。何もやる気が起きない。ついつい後回しにしてしまう。周りに気を遣い過ぎて疲れてしまう。頑張れば夢は叶うと信じている。『頑張らなきゃ』と、いつも自分に言い聞かせている。
そのような日本人は、多いですよね。横田も、そのような典型的な人間でした。そして、なぜか自分の周りの色々なことが上手くいかなくなっていきました。心が『つらい』と泣いていたのです。そんなときに、いろいろな本を読みました。本は、少しずつ、私を癒してくれました。
心が悲鳴をあげた根底には一体何があるのか、それを消去する方法は?ヒントや答を与えてくれる書籍たちを紹介します。

【紹介者】横田 正恵

「繊細さん」の本―「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる

この本は、「繊細でストレスを感じやすい人が、繊細な感性を大切にしたまま、ラクに生きる方法」を書いた本です。(本書「はじめに」より)
世の中には、HSP:High Sensitive Personと言われる繊細な心を持つ人たちが大勢います。あなたは該当しませんか? 人が持つ「繊細さ」「鈍感さ」は,生まれ持った気質であると書かれています。繊細であるが故に、友人や家族の些細な一言に傷ついたり、他人の機嫌が気になったり。何かと気づかれして消耗してしまう。そんな繊細さんが『幸せに生きる技術』が紹介されています。

【紹介者】横田 正恵

反応しない練習 : あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

ブッダといえば仏教の祖をイメージしますが、ブッダが修行の末に辿り着いた教えの本当の意味を、多くの人は知りません。私たちの思いや不安などの感情は、自身の妄想から生まれる、というのです。いちいち妄想に心が反応して無駄な感情に振り回されない合理的な生き方が、ブッダの教えの根本なのだそうです。妄想などの無駄なことに『反応しない練習』、が解説してあります。

【紹介者】横田 正恵

「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由

悩みの多くは、人間関係に関することではないでしょうか? 自分と他人を比較したり、嫌われているのでは、と感じてみたり。そこには自身の自己肯定感が大きく関わるようです。
「自己肯定感は誰の中にも最初からあります。どんな人でも、時と場合により自己肯定感が高くなったり低くなったりするものです。」(本書より)
自身の自己肯定感の仕組みや扱い方が、本書には書かれています。激務の仕事でこころを病んだ著者が、自己肯定感を高めることで人間関係に変化をもたらし、成功を手に入れた経験と、心理カウンセラーとしての勉強・経験による内容が描かれています。

【紹介者】横田 正恵

セルフケアの道具箱―ストレスと上手につきあう100のワーク

自分自身をケアする、具体的な方法が分かり易く解説されています。科学的根拠に基づく10の方法が紹介されています。『今、自分はどれだけ苦しいか』、『今、自分はどれだけ幸せか』を軸に10×10のワークが書かれています。全部は無理でしょうから、できるものから始めて、自分に合った、自分自身をいたわる方法を見つけてください。

【紹介者】横田 正恵

自分を思いやる練習 : ストレスに強くなり、やさしさに包まれる習慣

『セルフ・コンパッション』について書かれた本です。コンパッションとは、人が生まれつき持つ「自分や相手を深く理解し、役に立ちたい」という純粋な思い、という概念です。セルフ・コンパッションは、「今の自分自身を受け入れ、愛する人を思いやるように自分自身を慈しむこと」となります。セルフ・コンパッションがあって、その次に相手へのコンパッションが生まれます。

【紹介者】横田 正恵