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図書情報センター

2017年教員おすすめ本

健康栄養学科 フードビジネス学科 情報メディア学科

2017年に教員が学生に読んで欲しい本として紹介した本です。

健康栄養学科スタッフがおすすめする本

太陽のパスタ、豆のスープ

結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽という女性が主人公の物語です。そんな失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは”ドリフターズ(やりたいこと)・リスト”の作成でした。そのリストを指針に自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか、相手の意見やその場の空気に流されていなかったかなど、今までの自分自身と深く向き合うことに。自分の心を見つめ直すことで明日羽が少しずつ成長していく姿をみて、自分自身の心も一緒に見つめ直すきっかけを作ってくれる一冊です。

【紹介者】平光 萌

フードビジネス学科スタッフがおすすめする本

和菓子のアン/アンと青春

和菓子のアン
アンと青春

高校卒業後の進路に悩んでいた主人公は和菓子屋でアルバイトを始める。進路を考える姿や自分を見つめる姿に、共感できるのではないだろうか?そしてその和菓子屋ではお客さんの言葉から色々な謎解きがある。和菓子の用語の「半殺し」「腹切り」とは何か?お客さんは何者か?株取引をする美人店長、乙女の心をもつ男性社員、同じアルバイトには元ヤンキーの大学生。和菓子の歴史も知ることができるが、謎解きがなかなか面白い。読んでいると和菓子をもっと知りたく、食べたくなる本。「アンと青春」という続編があり主人公と乙女心の男性社員の関係がどうなることやら。

【紹介者】杉山 立志

トウガラシの文化誌

トウガラシマニア、歴史、医薬品としての機能、タバスコソースの特許の話、「全米トウガラシ会議」、辛いのを食べるのはジェットコースターに乗るのと同じでは?など、多岐にわたる話をインド出身のジャーナリストとして丁寧に整理している。今のところ、日本語で入手できるトウガラシ関連の1番良い本。トウガラシを知りたい人は、最初に読むべき。アメリカの有名人たちもトウガラシマニアであることがわかるのですが、私達に馴染みのない人たちばかりなのが残念。

【紹介者】杉山 立志

ブラックバイト : 学生が危ない

ブラックバイトが学生たちを食いつぶし、社会問題化している。アルバイトに過重労働が広がったことによって、最も重大な被害を被っているのは大学生だ。学校の試験や授業よりも、アルバイトを優先するように強要され、休みのない過密シフトで、授業に出ることもできず、留年や退学に至るケースまで現している。学生の皆さんはブラックバイトの特徴を本書でよく理解したうえで、バイトを始めるといいだろう。

【紹介者】吉田 洋

「健康食品」ウソ・ホント : 「効能・効果」の科学的根拠を検証する

機能性表示食品が登場してまだ時間はあまり過ぎてはいませんが、「トクホ」は生まれてから長い年月が経過しています。これら商品は私たちの生活の中に浸透し、市場規模も大きくなってきています。しかし、これら商品は国の制度によってその「効能・効果」をうたい文句として出していますが、「内臓脂肪面積を減らす」ヨーグルトで体脂肪率が上昇した」・「血糖値が上がりにくい人は「食後血糖値を抑える」青汁で血糖値がむしろ増加した」など、効果・効能と全く逆の苦情が出されています。何故でしょうか?本書は、これら商品の”科学的根拠”として使われた論文を解読し、誇張された「宣伝文句」を誤読しないように警鐘を鳴らしています。

【紹介者】関川 靖

「ココロ」の経済学 : 行動経済学から読み解く人間のふしぎ

経済理論は精緻であり難解です。だからこそ、現実世界の経済現象を解き明かし、いろいろな政策の基本原理の礎になることができます。ただし、この経済理論はいろいろな面(情報、競争、意思決定など)で、「完全○○」というようにパーフェクトを前提としており、その理論に出てくる登場人物はまさにパーフェクトな「経済人」です。しかし私たちヒューマン(人間)は、不完全な情報、また情報をすべて理解できずに意思決定をし、失敗したり矛盾した行動をしてしまいます。本書は、このような私たちの経済行動を、行動経済学、神経経済学、進化経済学と幅広い分野から平易な表現でわかりやすく説明しています。

【紹介者】関川 靖

論理的思考力を鍛える33の思考実験

タイトルから受ける印象は堅苦しそうであるが、内容は「アキレスと亀」「囚人のジレンマ」「トロッコ問題」など有名な問題をはじめ33の問題が掲載されている。これらの問題に挑戦することは知識、想像力、集中力などに加え、現代必要とされている論理的思考力を鍛えるのに適している。楽しみながら新たな発見や気づきが生まれることとなる書籍である。

【紹介者】蔵冨 幹

お店の解剖図鑑

カフェ、スイーツショップなど36種類の飲食店のデザイン、コンセプトなどをユニークなイラストで表現した解剖図鑑。どのページから読んでも興味深い内容が満載されている。後半は人間工学から表現した店舗の各寸法、素材などが専門的立場から、わかり易く説明されており、店舗開業に興味のある人、ない人それぞれの立場で楽しめる書籍である。一読をお薦めする。

【紹介者】蔵冨 幹

英国一家、ますます日本を食べる

日本でコミック化、アニメ化もされている人気の本の第二弾です。もともとは外国の人達が「今話題の和食ってこういうものなんだ〜」って読むための本なのかもしれませんが、我々日本人が読んでも新たな発見がいっぱいです。今回は、「うまみ調味料は体に良くない」という噂を信じている筆者が味の素に乗り込んでインタビューするという場面もありますよ。そして、著者達が色々な場面で日本の食や文化を褒めてくれるので、日本人として誇りを感じながら読めるのが良いですよ。

【紹介者】成田 裕一

おいしさの科学味を良くする科学 : 味のしくみが解かれば料理の秘訣が解かる

あまり新しくはない本ですし、著者も戦前生まれの方ですので、昔ながらの知識も垣間見えたりしますが、「おいしさ」を科学的に説明しようとしている本の中ではダントツで分かりやすいと思います。調味料や食材の活かし方、おいしく作る調理のコツをその仕組みから理解できますよ。

【紹介者】成田 裕一

あんこの本 : 何度でも食べたい。

この本を読んだら、もう、「和菓子ってこんなに小さいのにどうしてこんなに高いの?」なんて思わなくなります。まずは、この本を手にとって、あんこ職人の心意気に触れてみてください。そして、あんこの歴史や基本知識も学びましょう。そうすれば、あんこの名店を自分で訪ねてみるのも、あんこを自分で作ってみるのも、いままで以上に楽しくなります。

【紹介者】田中 明子

残るは食欲

阿川佐和子が雑誌に連載していた、大人気の楽しい食エッセーをまとめた本です。ありとあらゆるジャンルの料理を夜中に、それもまったく季節外れの時期に一人で楽しむ様子に驚いたり、友人との豪華な食事の顛末に爆笑したり、幼い頃に家族で囲んだ穏やかな食卓の思い出に温かい気分にしてもらったりと、食べること、料理することの幸せを著者と一緒にかみしめることのできる一冊です。

【紹介者】田中 明子

東海の和菓子名店 : 知っていますか? : 伝統を受け継ぐ銘菓ベストガイド

和菓子と言えば京都と誰もが思うでしょう。しかし、愛知・岐阜・三重の東海地方は「本当は全国屈指の和菓子処」であるというのが本書の主張です。地域の食文化を学ぶことができる名著。もちろん、東海の和菓子ガイドとして使うことができます。

【紹介者】中村 麻理

アリスのおいしい革命

全米で最も予約のとれないレストラン「シェ・パニース」のオーナーであるアリス・ウォータース。本書ではアメリカでスローフードの母と呼ばれるアリスが提唱する9つの料理原則とともに、レシピがコンパクトに紹介されています。

【紹介者】中村 麻理

料理のコツ解剖図鑑 = Illustrated guide to arts and science of cooking

料理は「コツ」をしっかりと理解しておくことでスキルが上がります。料理のコツには科学的な理由があります。本書にはこの「コツ」が食材別、調理作業別にイラスト付きで分かりやすくまとめてあります。文章で読むだけでは難しかったことも丁寧に記してあるため、とても便利です。「コツ」をしっかり理解して料理の腕を上げましょう。

【紹介者】宮島 彩

なぜ、好きなものだけ食べてはいけないの? : 服部幸應の食育読本

子供たちを対象に「食育」を行う時に、理解しておかなければならないポイントがいくつかあります。本書には、「正しい食生活」「食べ物の知識」「栄養の知識」「食事のマナー」「食の安全」「食料問題」「環境問題」の7項目に分かれており、子供向けにまとめてあるため、わかりやすいです。また、これらの7つのポイントは食育だけでなく、食に関わる仕事をする人はおさえておかなければいけないことですので、一度手に取ってみてください。

【紹介者】宮島 彩

シズルのデザイン : 食品パッケージに見るおいしさの言葉とヴィジュアル

「シズル」とは食品の味わいを想起させる表現を示す広告用語です。情報系、味覚系、食感系の3つのグループでおいしそうと感じるシズルワードについてアンケートを実施し、上位のワードについて食品パッケージを使って言葉の意味や表現について丁寧に解説されています。

【紹介者】谷口 泉

料理書のデザイン : いま知っておきたい100冊”おいしさ”を伝える見せ方とアイデア

100冊の料理書を例に挙げ、誌面の写真とともに、デザインのポイントやアイデア、その本が一番大事にする部分をデザインでどう表現しているかを紹介しています。掲載されている写真についても各本デザインコンセプトに沿って調理工程がわかりやすいよう複数枚の写真を使用している本や、サンドイッチなど組み立て方が分かるよう俯瞰の写真を使用した本など、色々なパターンの料理書のデザインを学べることができます。

【紹介者】谷口 泉

賞味期限のウソ : 食品ロスはなぜ生まれるのか

本書は、「賞味期限」が曖昧な目安であるとの指摘を行った上で、「食品ロス」発生の要因を明らかにしている。日本の食品に関する商慣行には、「賞味期限」までの期間の3分の2までを「販売期限」と設定し、それを越えた食品を店頭から撤去するという、いわゆる3分の1ルールが存在している。そのため、撤去時点でも十分に食することができる状態である食品が廃棄されてしまい、「食品ロス」が生じてしまっていると指摘している。

【紹介者】相原 延英

フードバンクという挑戦 : 貧困と飽食のあいだで

現代社会には、食に関する矛盾が生じている。それは、大量の食品ロスの発生と多くの貧困者の存在である。「フードバンク」の取組は、この矛盾した社会構造を変える役割を担っており、日本各地でも、「フードバンク」という挑戦が、徐々に広まりつつある。本書では、日本でも「貧困」の問題が可視化されてきたなかで、この「フードバンク」に携わる人々の思いと活動の実態、そして、これからの課題をわかりやすく指摘している。

【紹介者】相原 延英

プラハの春

プラハの春 上
プラハの春 下

舞台は50年前の東欧・チェコスロバキアの首都プラハ。
実際の外交官として長く東欧各国に赴任していた筆者が、実在の現地を舞台にサスペンスとラブストーリを織り交ぜたフィクションの秀作。「プラハの春」と言われるチェコスロバキアの民主化運動をストーリーの軸として、その悲しい結末に至るまでがノンストップで展開する。
これに続く、「ベルリンの秋」「ウィーンの冬」と続く”東欧3部作”は、決して遠い昔の話ではなく、現在進行形の極東の独裁国家と世界の関係、聞こえてこない国民の本音にも通じるものを感じるはずです。
現地の描写が精緻で、東欧へ旅行されるときにこの本と出会えたことに感謝することでしょう。

【紹介者】河木 智規

MUJI式・世界で愛されるマーケティング

1980年にスーパーマーケットの「西友」の”プライベートブランド”として40品目からスタートした無印良品が、現在は株式会社良品計画の店舗名として国内452店舗、海外で418店舗展開中。扱い品目も7000品目を超え、ライバルはあるときはユニクロやGAP、家具のニトリやイケア、100円ショップ、大手食品メーカー等々、拘りある商品は日本より海外での評価が高いようにさえ感じる。”仕組みが9割”と言われる徹底した標準化がこの企業の特徴ながら、いちばん大切な残りの1割の総意工夫がこの書で解説された商品づくりと言えるでしょう。「人々の暮らしをを良くする商品を日々考える」。将来、商品企画やPBづくりをしたい人にはぜひ読んでもらいたい1冊。

【紹介者】河木 智規

情報メディア学科スタッフがおすすめする本

【紹介者】吉田 友敬

音のなんでも小事典 : 脳が音を聴くしくみから超音波顕微鏡まで

音や音響に関する知識の書かれた本は、一般的に専門的な度合いが大きく、初学者にはなかなか理解できないものも少なくありません。
そんなときに、音に関するトピックを扱った、気楽に読める本がいくつかありますが、その中でもっともロングセラーの本がこちらです。この本は、日本音響学会編となっており、内容についてはお墨付きですので、どこかの怪しい科学のような、いい加減な話は入っていません。信頼して読めるというのが一番の特徴でしょうか。
内容は、音についてさまざまな話題を短い章でまとめてあるので、時間のないときにも手軽に読むことができます。また、最終章には、音についての基礎知識がまとめてあり、ちょっとした教科書としても使うことができるでしょう。

【紹介者】吉田 友敬

現場で役立つPAが基礎からわかる本

PAとは英語でPublic Addressといい、直訳すると、公衆に向かっての拡声ということになります。
PA・音響の実務に関する教科書的な本は、何冊か出ていますが、その中でも、本書はもっとも基礎的なことから書かれており、PAや音響について、ほとんど全く予備知識のない人でも、わかりやすい内容となっています。
難しい音の物理的・数学的な内容はほとんどなく、音響の実務に役立つ、ケーブルやマイクなど、機材の基礎的な知識が豊富に説明されています。
序章では、PAとは何かということについて、かなり丁寧に語られており、単に言葉の意味だけでなく、PAシステムとはどういうものかということについて、一通りの有益な知識を得ることができるでしょう。
また、後の章においても、全体的に基礎の基礎と言える、根本的なことから説明されていますので、PA・音響の入門書として最適です。本書でもの足らなくなったら、より詳しい本などで勉強を進めていくといいと思います。

【紹介者】吉田 友敬

機械学習入門 : ボルツマン機械学習から深層学習まで

ページをペラペラとめくるとわかることなのですが、この本はまんがで機械学習を解説したものです。まんがだから概要をつかむにはいいかもしれないが、中身が薄いのではと心配するかもしれませんね。しかし AI に興味があるのなら、内容の難しい本を買って読んだ気分になるのではなく、しっかりとこの本を読んで内容を理解してください。すごく高度なところまで書かれています。そして読んでみて、内容がわからないことがあれば詳しい先生に質問してみてください。即答はできないかもしれませんが、理解できる最適な説明を用意してもらえるはずです。是非チャレンジしてみてください。

【紹介者】本多 一彦

小学生からはじめるわいわいタブレットプログラミング

iPad 版の Scratch である Pyonkee の使い方が書かれています。iPad 版の Scratch としては ScratchJr が有名ですが、 ScratchJr は Scratch に比べ機能がずいぶん簡略化されています。一方 Pyonkee は Scratch 1.4 をもとにしていて、 Scratch の機能を充分使うことができます。加えて重力センサー等 iPad 特有の機能も利用でき、簡単に効果的なプログラムを作ることができます。通信機能を利用して、複数の iPad を操作する例も示されていますが、これは多くの iPad に囲まれている本学に最適な課題だと思います。是非この本を読んで、みんなの iPad を使って面白いアプリを作ってください。

【紹介者】本多 一彦

たった一日で基本が身に付く!Java超入門

偶然、書店に並んでいたところを、タイトルが目についたのでぱらぱらと立ち読みしてみた。するとすらすらと読みやすく、気づくと三分の一ほどを読んでしまった。そんなことはめずらしいのでさっそく購入して残りは自宅で読み終えた。この本の良さは、Javaについて書きすぎていないことである。初学者にとってあれもこれもは良くない。教えすぎは逆効果である。Javaを始めたい人には絶好に入門書である。まずは手に取ってぱらぱらと読んでほしい良書。

【紹介者】森 博

人工知能の核心

昨年放送された、NHKスペシャル「天使か悪魔かー羽生善治人工知能を探る」は衝撃的な内容であった。AIを使った囲碁ソフトが囲碁の世界的プロを打ち負かす映像は、コンピュータ将棋ソフトウェアを研究していた私にとっては驚愕であった。将棋ソフトがプロの将棋棋士を負かすようになってきたが、囲碁はまだ10年は無理と思われていたからきつねにつままれたような気分であった。そのNHK番組の取材スタッフと、将棋棋士の第一人者でAI学者とも親交の深い羽生善治氏が番組の内容とそれにまつわる情報をわかりやすく解説した書籍である。番組を見られなかった人はもちろん、見た人にも有用な書である。情報科学を学ぶ人にはまさに必見であろう。

【紹介者】森 博

1からの消費者行動

消費者行動に関する平易な入門書です。消費者について詳しく知ることはマーケティングを学ぶ上で極めて有益ですが、本書は消費者行動についてわかりやすく説明をしており、マーケティングやブランドについて学ぶ際の副読本として最適だと思います。

【紹介者】栗林 芳彦

UMLモデリングのエッセンス : 標準オブジェクトモデリング言語入門

3年前期の「システム開発論」等でオブジェクト指向に基づくソフトウェアの設計・開発に関する知識をひと通り学び、この分野をさらに深く学びたいときにこの本は適しています。というのもこの本で解説されているユニバーサル・モデリング・ランゲージ(UML)は現在オブジェクト指向でソフトウェアを設計する際に必要不可欠な道具として活用されているからです。ただし、第1.9節にも書かれているように最初からUMLのすべてを理解しようとする必要はありません。3年後期の「オブジェクト指向」でJavaプログラミングを学び、この本に出てくる注文処理に関するJavaのサンプルコードを読んでください。それからプログラムを構成する複数のクラス間の構造を表したものである「クラス図:基本的要素」(第3章)およびクラス間のメソッド呼出しによる協調を時系列で表したものである「シーケンス図」(第4章)と関連付けてプログラムを読み直してください。こうすることでオブジェクト指向的な考え方をゆっくり育てましょう。

【紹介者】田近 一郎

世界一わかりやすい3ds Max操作と3DCG制作の教科書

3dsMaxはハイエンド3DCG制作ソフトウエアです。3dsMaxのアカデミック版は従来1ライセンス15万円掛かりましたが、2014年から、学校関係者には無料となりました。しかしながら、3dsMaxは初心者にはハードルの高いソフトウエアです。
この教科書は2016年に発売された3dsMaxの基礎を学ぶには適切な入門書です。丁寧に書かれていて分かり易いです。本学「CG演習」の受講生にお勧めの一冊です。例題を一通り練習すれば3DCGを制作できるようになります。是非この教科書を利用して3dsMax をマスターして下さい。

【紹介者】周 欣欣

松本俊夫著作集成

日本の映像芸術の歴史を語る上で避けては通れない巨人。2017年に逝去した松本俊夫は間違いなくその一人である。前衛映画の実践者であり、ビデオアートの先駆者であり、きわめて先鋭な評論家でもある松本はつねに映像を見ること、作ることの根源的な意味と力を問い続けてきた。とりわけ「記録する」ということと「思考する」ということの関係を考察してきた彼の思想はデジタルテクノロジーが発達し情報があふれかえる現代社会にあってもなお重要な示唆を与え続けている。本書はその松本の1953年から65年までの著作が網羅的に収録されている。この緊張感にあふれる濃密な本をいきなり通読しようなどとは思わなくてもいい。まずはこの本を手に取り、目次をめくり、気になった論考だけを流し読むというので構わない。それでも、表現や芸術についての思考を深められることだろう。

【紹介者】青山 太郎

ドキュメンタリー映画史

古今東西のドキュメンタリー映画作品に言及し、「ほかに類のないドキュメンタリー史の決定版」と評価されてきた本書は、重厚な装丁に比して、非常に読みやすい文体で書かれている。図版も豊富に挿入されており、またその時代ごとの社会情勢や技術の発達、経済的状況などもわかりやすく解説されており、入門者にも親切で、かつ興味深く読める本となっている。映像の魅力、意義、危険性がどのように歴史の中で現れてきたかを丁寧にかつ真摯に記述している本書は、映画に限らず、今日のメディア社会のあり方を考えるためにも大いに役立つだろう。

【紹介者】青山 太郎

暇と退屈の倫理学

「なんとなく退屈だ」という思い。私たちの日常の中でしばしば顔を見せるこの気分は、ありふれたもののようでいて、よくよく考えると捉えどころのない厄介な問題でもある。本書はこの漠然とした問題にさまざまな学問の知見からアプローチし、いかにして人が「退屈」から逃れ、人生を豊かにすることが出来るかを議論している。本書が結論で提案しているのは、社会的慣習の奴隷であることから抜け出し、日常的により深い享楽を得るべく、正しく「浪費」する方法を訓練しようという非常に明快なメッセージである。そしてその第一歩となるのは、本書を通読し、「暇と退屈」についての新しい知見を獲得する過程を楽しむことである。学部・学科を問わず、社会に出る前に一度は手に取ってもらいたい本である。

【紹介者】青山 太郎

ひでこさんのたからもの。

「のんびりとした生活を送ってみたい」なんてふと思うことはありませんか?我々をとりまく環境は、新たなものが次々と開発され、便利な世の中へとめまぐるしく変化しています。私も含め、学生の皆さんも、携帯電話やスマートホンなどは常に身に着けていないと落ち着かないのではないでしょうか。
この本は、日々刻々と変化する社会の中、自給自足をしながら生活を続けてみえる老夫婦の心温まるお話です。「ほんものの味のつまった料理を作る」 レシピ等も掲載されているので、健康栄養、フードビジネス学科の学生も!

【紹介者】関 豪