令和4年12月9日(金)、稲沢市保健センターにて「元気!美ボディ教室」が実施され、健康栄養学科後藤千穂教授が「元気・キレイの基本は食事から」と題して講演しました。本教室は新型コロナウイルス感染症の影響で中止が続いていましたが、今年は3年ぶりに開催され、稲沢市在住の9名の方にご参加いただきました。
初めに、新型コロナウイルス感染症について、糖尿病や肥満などの基礎疾患がある場合の重症化リスクについてお話がありました。基礎疾患には生活習慣によって引き起こされる病気があることから、若いうちから望ましい生活習慣を積み重ねていくことが必要であること、また、コロナ禍において規則正しい生活や腸内環境を整えるなど、免疫力を高めることが重要であるとお話されました。
その後、日本の肥満およびやせの状況を男女別・年齢別に紹介し、経済状況が良いにも関わらず若年女性のやせ過ぎが多い問題について解説し、高齢になる前からの健康づくりが重要であると話されました。また、美(キレイ)に関わる栄養素や野菜の主な栄養素を説明し、野菜をバランスよく食べるための考え方や、後藤教授も実践している毎日野菜を摂取するためのお手軽な料理術も紹介しました。さらに野菜をとる際の注意点として、調理する際に使う塩分が挙げられました。塩分の高摂取は、血管系の病気や胃がんのリスクを高めます。野菜に含まれるカリウムは塩分の排出を促しますが、塩分摂取量が多いと効果が弱まることから、まず減塩をこころがけ、その上で野菜をとることが大切であることを話され、減塩のポイントを解説しました。
続いて、参加者の方々が自宅から持参されたお味噌汁などを、塩分濃度検査キットを用いてチェックしました。自分では分かりづらい塩分量を測定することで、より減塩の意識を高めていただけたことと思います。
最後に、食事はバランスが大切で、薄味を心がけ野菜を食べること、そして毎日のことなのでおいしく楽しく続けていくことが大切だと話されました。
参加者の方々は、うなずきメモを取りながら熱心に受講され、質疑応答の時間には減塩についての質問が出るなど関心の高さがうかがえました。