健康栄養学科の小田裕昭教授が、9月5日(土)~9月6日(日)にJR博多シティ会議室(福岡市)で開催される第26回日本糖尿病インフォマティクス学会年次学術集会のシンポジウム「データと総合知を活かす食事・運動療法支援の新展開」で講演します。講演タイトルは、「プレシジョン栄養学―データ駆動型個別化栄養学―の現状と未来への展望」です。
糖尿病インフォマティクス学会は、DXが加速する時代にあって、糖尿病診療における電子カルテの普及や全国医療情報プラットフォームの構築やオンライン診療などが進む中、PHR(Personal Health Record)アプリ、スマートペン、CGM(Continuous Glucose Monitoring)、SAP(Sensor Augmented Pump)、治療アプリなどの導入が進む時代を牽引する学会です。今回の学会のテーマは「時代の転換点に立つ ―糖尿病ケアと情報科学の協奏―」です。
講演の要旨
ヒトの体質に合わせた栄養を提供して、健やかな健康長寿社会を実現するために必要なのがプレシジョン栄養学である。網羅的なオミックス解析などのビッグデータを情報通信技術、AI が個人(体質)対応させて、健康というアウトカムに向けて栄養を届けるものである。つまり、体質というデータが牽引するデータ駆動型栄養学である。大きな個人差は、網羅的なオミックス解析によりかなり絞り込めるが、予防医療ではコストが大きな問題となる。私たちは、健診データにより個人対応させた「N式パーソナル食事摂取基準」を開発した。また、概日リズムなどの生体リズムの総体のリズモーム(Rhythmome)と呼び、それを利用した時間栄養学の知見を生かして、体内時計を見える化するスマホアプリ(「時間栄養学時計」)を作成した。ところが、体質を特定した人にあった健康食を提供する「介入システム」が遅れている。AIのLLM(カスタムGPTなど)を使うメニュー提案の可能性を検討している。「評価システム」はすでに多くの会社がサービスを提供しており、これらすべてが上手く回すことによって、自然に健康になれる「プレシジョン栄養学実践サイクル」の社会実装を目指している。


