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お知らせ

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名古屋文理大学公開講座【やさしい手作りアニメーション-絵のダンス】を開講しました

 令和5年8月2日(水)、稲沢市との連携公開講座【やさしい手作りアニメーション-絵のダンス】を開講しました。参加者は、小学生(4〜6年生)13名で、講師は情報メディア学科の八嶋有司助教が務めました。また八嶋ゼミの学生3名がアシスタントとして制作のサポートをしてくれました。

 ワークショップでは、お互いの自己紹介から始まり、八嶋助教からのアニメーションについてのレクチャーを受け、実際にアニメーションを作って楽しみました。レクチャーでは、「動きの絵の芸術」とは何か、アニメーション作家のノーマン・マクラレン氏の作品と言葉を手掛かりに、アニメーションの意味や面白さを理解しました。そして、参考作品として大学の授業で学生が作ったアニメーション作品を鑑賞し、各自の制作に取り組みました。

 まずは、たった2枚の絵でも動きのあるアニメーションを感じることができるような、パラパラ2コマアニメーションを制作しました。2枚の紙に、それぞれ動きや変化をつけたイラストを描き、パラパラとめくるとまるで生きているように絵が動く不思議なアニメーションを作ることができました。絵と絵の変化が離れすぎていないことや、「トントン」「カンカン」「パンパン」のように2拍子のオノマトペで描くことなど、綺麗な動きがあるアニメーションを描くヒントを教えていただきながら取り組みました。参加者は、鳥が羽ばたく様子や、キャラクターがジャンプする様子、水が溢れる様子など、思い思いの情景をアニメーションさせることができました。次にフェナキストスコープ(驚き盤)作りにも挑戦しました。フェナキストスコープとは、回転覗き絵とも言われ、回転する円板の中心を起点にアニメーションのコマが多数描かれています。スリットから鏡に映った回転する絵を見ると、動いているように見える、映画誕生前からある動く絵を使った遊びです。12コマの動く絵を描いたり、それ以上に複雑な絵に挑戦してみたり、アナログだけど絵が動く楽しみを発見し、制作に熱中しました。

 そして最後に8mmフィルムを使ったシネカリグラフというアニメーションの技法に挑戦しました。シネカリグラフはニードルを使い、直接フィルムを削ってアニメーションを描く技法です。生まれたときからデジタルで囲まれた小学生にとって、フィルムというメディアも、古さを感じさせないとても新鮮なものと感じているようでした。保護者の方も興味津々で、子供たちと一緒になって1本のつながったフィルムを、みんなで自由にニードルを使って削りながら絵を描きました。具体的な絵だけではなく、抽象的な絵、線、落書き、記号、文字など自由に発想し、実験的なアニメーションを試みました。最後は作ったものをみんなで一緒に鑑賞し、抽象的な線や落書きでも、まるで生きているように動き出す、不思議な動きのアニメーションを楽しみました。

 参加者からは「難しかったところは、お姉さんたちが教えてくれてよかった。」、「他の参加者の作品が見れて参考になった。」、保護者の方からも「絵を描くこと、アニメが好きなので、好きの発展を見つけるきっかけがあって参加して良かったです。」、「定期的に実施されるといいなあと思います。」と、アニメーションを一緒に楽しむ機会に満足していただけたようです。

 今回の講座を機に、これからも動きの芸術アニメーションをそれぞれの場所で楽しんでいただきたいです。